AIO計測ツールの選び方|2つの型と無料で測れる範囲
公開日 2026年8月2日
「AIOってAI Overviewsのことでいいのか」
「ツールを10個比べても、うちが何を測ればいいのか決まらない」
「無料でどこまでわかるのか」
AIO計測ツールを探し始めると、こうした壁にぶつかります。
結論からいうと、AIO計測ツールは測る対象で2種類に分かれます。
そして、自社がどちらを測るのかを先に決めれば、ツールは自動的に絞れます。
この記事では、以下をわかりやすく解説します。
- AIO計測ツールが2種類に分かれる理由
- 自社がどちらを測るべきかの判断基準
- ツールを契約せずに無料で測れる範囲
- ツールを選ぶときに確認する4つの基準
AI検索計測ツール「アイモニ」を運営するPUGが、4つのAIモデルを同じ質問で計測した一次データとあわせてまとめました。
AIO計測ツールは測る対象で2種類に分かれる
AIO計測ツールは、測る対象で次の2種類に分かれます。
| 種類 | 測る対象 | 測る単位 |
|---|---|---|
| AI Overviews計測タイプ | GoogleのAIによる概要に自社が出るか | キーワード |
| 生成AI言及計測タイプ | ChatGPTなどAI全体の回答に自社が出るか | 質問文(プロンプト) |
比較記事を何本読んでも決まらないのは、この2種類が同じ棚に並んでいるからです。
原因は、AIOという略語が2つの意味で使われていることにあります。
- AI Overviews(AIによる概要):Googleの検索結果の上部に出る、AIがまとめた回答
- AI Optimization(AI最適化):AIに選ばれるようにする取り組み全般
前者はGoogleの特定機能を指し、後者はChatGPTなども含む広い概念を指します。
LLMO(大規模言語モデル最適化)やGEO(生成エンジン最適化)も、後者とほぼ同じ取り組みを指します。
用語の違いを追いかける必要はありません。
ただし、自分が探しているのがどちらの計測なのかは、はっきりさせておく必要があります。
やっかいなのは、同じAIOという表記でも、書き手によってどちらの意味で使っているかが変わる点です。
ツールの紹介ページに「AIO計測に対応」と書かれていても、AIによる概要だけを対象にしている場合と、ChatGPTを含む生成AI全体を対象にしている場合があります。
同じ言葉が別の対象を指しているため、説明文だけを読み比べても差がわかりません。
そこで、ツールを見るときは用語の定義を追うのではなく、対応しているAIモデルの一覧を確認します。
ChatGPTやGeminiが並んでいれば生成AI全体を対象にしたツールで、AIによる概要だけが挙がっていればGoogle限定のツールです。
2つのタイプを順に見ていきます。
AI Overviewsの表示と引用を測るタイプ
AI Overviews計測タイプは、キーワード単位で計測するツールです。
見るのは次の2点です。
- そのキーワードで検索したとき、AIによる概要が表示されたか
- 表示されたとき、引用元に自社サイトが入っていたか
従来の検索順位チェックの延長線上にあるため、SEOツールの機能として追加されている形が多いのが特徴です。
すでに順位計測ツールを使っている場合、同じ画面でAIによる概要の表示状況まで確認できます。
ただし、このタイプには注意点があります。
AIによる概要は、同じキーワードでも表示されない回があります。
アイモニの実測では、AIによる概要を取得した356回のうち32回、9.0%は概要自体が表示されませんでした(2026年7月時点)。
1回チェックして表示されなかったからといって、そのキーワードで表示されないと判断するのは早計です。
生成AI全体の言及と引用を測るタイプ
生成AI言及計測タイプは、質問文単位で計測するツールです。
「おすすめの会計ソフトは」のような質問を実際にAIへ投げて、回答の中身を見ます。
見るのは次の2点です。
- 言及:回答の本文に自社のブランド名が出たか
- 引用:回答の情報源として自社サイトが使われたか
対象はChatGPTやGeminiなど、Google検索の外側まで広がります。
キーワードではなく質問文が単位になるのは、AIとの対話には順位という概念がなく、質問の投げ方によって答えが変わるからです。
見込み客が実際に聞きそうな質問を設計して、その質問での見え方を追いかけることになります。
同じAIO計測ツールという名前でも、前者はキーワードの世界、後者は質問の世界です。
比較表を見ても決まらなかった原因は、この2つを同じ物差しで比べようとしていたことにあります。
AIO計測ツールの選び方は自社の集客経路で決まる
どちらを測るべきかは、見込み客が自社を知る経路で決まります。
判断の目安は以下のとおりです。
| 自社の状況 | 優先する計測 |
|---|---|
| 検索流入が売上の中心にある | AI Overviews計測 |
| 指名検討や比較検討でAIに聞かれる立場にある | 生成AI言及計測 |
| 支援会社として複数クライアントを見ている | 生成AI言及計測 |
| すでに順位計測ツールを契約している | AI Overviews計測から追加 |
両方を測るのが理想ですが、同時に始めるとどちらも中途半端になりがちです。
そこで、まずどちらか一方に絞ります。
検索流入が中心ならAI Overviewsの計測を優先する
検索流入が売上の中心にある場合は、AI Overviews計測から始めます。
理由は、すでに順位を追っているキーワードがそのまま計測対象になるからです。
上位表示できているキーワードでAIによる概要が出るようになると、クリックがそちらへ流れます。
順位は変わっていないのに流入だけが減る、という状況が起きやすくなります。
この変化は順位だけを見ていても気づけません。
そこで、順位とAIによる概要の表示状況をセットで見ることで、流入減少の原因を切り分けられるようになります。
比較検討でAIに聞かれる立場なら生成AI全体を優先する
見込み客がAIに相談してから問い合わせてくる業種では、生成AI言及計測を優先します。
「おすすめの○○は」「○○の会社を比較して」といった質問で名前が挙がるかどうかが、そのまま検討リストに入るかどうかを決めるからです。
このとき、AI Overviewsだけを見ていると自社の露出を読み違えます。
アイモニで同じ質問セットを4つのモデルに投げた実測では、モデルごとの言及率が10.8%から27.7%まで開きました(2026年7月時点・4モデル合計1,811回答の集計)。
最も低かったのはAIによる概要の10.8%で、最も高かったGeminiとは2.5倍以上の差があります。
つまり、AIによる概要だけで判断すると、自社の見え方を過小に見積もる可能性があるということです。
迷った場合は、生成AI言及計測から始めるほうが安全です。
AIO計測ツールを使わずに測れる範囲
AIO計測ツールを契約しなくても、無料で測れる範囲があります。
無料でできるのは以下の2つです。
- サーチコンソールで、GoogleのAI機能に自社リンクが表示された回数を見る
- 実際に質問を投げて、言及と引用を手作業で記録する
順に解説していきます。
サーチコンソールの生成AIパフォーマンスレポート
2026年6月3日、サーチコンソールに生成AIパフォーマンスレポートが追加されました。
AIによる概要とAIモードで、自社サイトへのリンクが表示された回数を確認できます。
確認できる内容は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示回数 | 生成AI機能でサイトへのリンクが表示された回数 |
| ページ | どのURLが表示されたか |
| 国 | 国別の内訳 |
| デバイス | デバイス別の内訳 |
| 日付 | 期間別の推移 |
一方で、クリック数、クリック率、検索クエリ、掲載順位は含まれていません。
同じサイトから複数のリンクが表示された場合も、表示回数は1回として数えられます。
なお、この数値は通常の検索パフォーマンスレポートにも含まれています。
生成AI分が別枠で加算されるわけではなく、内訳として切り出して見られるようになったという位置づけです。
注意点として、このレポートは段階的に提供されているため、すべてのサイトで見られるわけではありません。
生成AI機能での表示回数が十分にないサイトでは、レポート自体が表示されない場合があります。
サーチコンソールではAI検索を計測できないと説明されることがありますが、それはこのレポートが追加される前の話です。
表示回数に限れば、無料で確認できる状態になっています。
手動で質問を投げて言及と引用を記録する
生成AIでの言及は、手作業でも記録できます。
手順は以下の3ステップです。
- 計測する質問文を5個から10個決める
- 新しいチャットで、同じ文言のまま各AIに投げる
- 言及と引用を表に記録する
質問文には自社名を入れません。
「アイモニとは」のような指名質問ではなく、見込み客が実際に聞きそうな聞き方にします。
投げるときは、過去の会話の続きではなく新しいチャットを使います。
会話の文脈が残っていると、回答がそちらに引っ張られるためです。
記録する項目は以下のとおりです。
| 項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 日付 | 計測した日 |
| 質問文 | 投げた質問そのもの |
| AIモデル | ChatGPTやGeminiなどの区別 |
| 言及 | 自社名が出たか、競合名は出たか |
| 引用 | 引用元に自社サイトが入ったか |
競合名も一緒に記録しておくと、自社の増減だけでなく、相対的な立ち位置の変化として読めるようになります。
無料で届くのは、Googleの生成AI機能での表示回数と、手作業で追える範囲の言及です。
ここまでで自社の現在地はつかめます。
そこで次に問題になるのが、この記録をどこまで続けられるかです。
AIO計測ツールを選ぶときに確認する4つの基準
手作業の記録は、質問数とモデル数と取得回数を掛けた分だけ発生します。
質問を10個決めて4つのモデルに3回ずつ投げると、1週間で120回の記録が必要になります。
この量を毎週続けられなくなった時点が、ツールを検討するタイミングです。
確認したい基準は以下の4つです。
- 対応しているAIモデルの範囲
- 同じ質問を何回取得しているか
- 回答本文と引用元が保存されるか
- 契約形態が測る頻度に合っているか
それぞれ解説していきます。
対応しているAIモデルの範囲
最初に確認するのは、どのAIモデルまで計測できるかです。
1つのモデルだけの計測では、自社の見え方を読み違えます。
アイモニの実測では、同じ質問セットに対する言及率がモデルによって次のように分かれました(2026年7月時点)。
| モデル | 言及率 | 集計した回答数 |
|---|---|---|
| Gemini | 27.7% | 357件 |
| ChatGPT | 17.8% | 774件 |
| AIモード | 12.1% | 356件 |
| AIによる概要 | 10.8% | 324件 |
最も高いモデルと最も低いモデルで、2.5倍以上の開きがあります。
契約前に、自社が測りたい面をそのツールが対象にしているかを確認してください。
同じ質問を何回取得しているか
次に確認したいのが、同じ質問を何回取得して1つの数字にしているかです。
生成AIの回答は毎回その場で作られるため、同じ質問でも挙げられる名前や順番が変わります。
このブレは、実測でも確認できています。
アイモニで同じ質問を時間差で3回取得した結果、3回そろったセットのうち11.8%で、言及の有無が回によって割れました(2026年7月時点・584組中69組)。
さらに、複数回の取得で一度でも言及が出たセットのうち、半数はすべての回では言及されていません(142組中71組)。
つまり、1回だけの測定では、増えた減ったを語る土台になりません。
複数回取得して率で記録しているツールかどうかは、数字の信頼性を大きく左右します。
回答本文と引用元が保存されるか
3つ目は、根拠となる回答そのものが残るかです。
言及率だけを見ていると、見落とす状態があります。
アイモニの実測では、自社サイトが引用された回答のうち35.1%は、本文にブランド名が出ていませんでした(2026年7月時点・引用があった405件中142件)。
情報源としては使われているのに、名前は覚えられていない状態です。
この状態は、率の数字だけを見ていても気づけません。
回答本文が残っていれば、自社がどう説明されたか、競合と並べてどう扱われたかまで確認できます。
上司やクライアントへの報告では、数字より根拠を求められます。
契約形態が測る頻度に合っているか
4つ目は、契約形態と自社の測る頻度が合っているかです。
月額契約の場合、測らない月にも費用が発生します。
とくに支援会社が複数のクライアント分を測る場合、社数と月額の掛け算がそのまま採算を決めます。
2026年7月時点の調査では、国内の同種ツールは月額契約や年間契約が中心でした。
計測の型がまだ定まっていない段階で大きな契約を結ぶより、小さく試して自社に合う形を見つけるほうが失敗がありません。
4つの基準は、範囲、回数、保存、契約に整理できます。
数字が出るかどうかではなく、その数字を人に説明できるかどうかで選ぶのが失敗しない基準です。
AIO計測ツールのよくある質問
AIO計測ツールを検討する際によく出てくる疑問を3つ取り上げます。
AIO診断と計測は何が違うのか
診断は自社サイトの側を採点するもので、計測はAIの回答の側を記録するものです。
AIO診断ツールは、サイトの構造や記述がAIに読み取られやすいかどうかを項目ごとに評価します。
無料で提供されているものも多く、契約前の現状把握に向いています。
一方の計測は、実際にAIへ質問を投げて、回答に自社が出たかどうかを記録します。
診断はサイトの作りを、計測は市場での見え方を見ているという違いです。
改善の打ち手を探すなら診断、現在地の変化を追うなら計測を選びます。
AI OverviewとAIモードは別のものか
別の機能です。
AIによる概要は、Googleの検索結果の上部に表示されるAI生成の要約を指します。
AIモードは、その概要から「もっと見る」を選ぶと移行する対話型の画面で、追加の質問を続けられます。
計測の観点では、同じキーワードでも両者で自社の扱われ方が変わります。
アイモニの実測でも、AIによる概要の言及率が10.8%だったのに対し、AIモードは12.1%でした(2026年7月時点)。
どちらも計測対象に含まれているかは、ツール選定時に確認しておきたい点です。
AIO計測ツールの費用相場はどれくらいか
無料で使えるものから、月額数万円のものまで幅があります。
料金体系は大きく3つに分かれます。
- 無料の診断ツール:1回きりのスナップショットを取得する
- 月額契約型:毎月定額で継続的に計測する
- 都度課金型:測りたい分だけ購入する
月額契約型は、対応モデル数や計測できるキーワード数、プロンプト数でプランが分かれるのが一般的です。
自社が測る頻度と社数を先に決めてから、料金を比較すると判断しやすくなります。
AIO計測ツールは無料10クレジットのアイモニから
この記事の要点を振り返ります。
- AIO計測ツールはAI Overviews計測と生成AI言及計測の2種類に分かれる
- どちらを測るかは、見込み客が自社を知る経路で決まる
- 表示回数はサーチコンソールの生成AIパフォーマンスレポートで無料で確認できる
- ツール選定では、対応モデル、取得回数、回答の保存、契約形態の4点を確認する
- AIの回答は毎回変わるため、複数回の取得と継続的な計測が前提になる
AIOがAI Overviewsを指すのか、AI全体の最適化を指すのか。
この記事の冒頭で挙げた疑問は、自社がどちらを測るのかを決めた時点で解けます。
そして測る対象さえ決まれば、比較すべきツールは数個に絞られます。
アイモニは、ChatGPT・Gemini・AIによる概要・AIモードの4モデルを対象にしたAI検索計測ツールです。
AIOの2つの意味のどちらで探していても、同じ画面で計測できます。
同じ質問を時間差で3回取得して言及率を算出し、回答本文と引用元をすべて保存するため、報告資料にそのまま使えます。
週次の自動計測に対応しているので、この記事で解説した定点観測を手作業なしで続けられます。
料金は月額契約ではなく必要な分だけ購入する方式で、無料登録で10クレジットが付与されます。クレジットカードの登録は不要です。
まずは自社の名前がAIの回答に出るかどうか、1つの質問から確かめてみてください。